メーカーによる電卓の違いについて

簿記検定試験では、試験中に電卓を利用することができます。そして、電卓の市場は、ほとんど「CASIO（カシオ）」と「SHARP（シャープ）」によって占められています。
すなわち、多くの受験生が「CASIO（カシオ）」か「SHARP（シャープ）」の電卓を利用することになります。
両メーカーの違いは、ほとんどありません。機種によっては、「0」と「00」のキーの配列が個性的だったりしますが、外見的な違いはその程度です。両メーカーは性能も良く、液晶画面や内蔵電池の差もほとんどありません。
しかし、日商簿記検定１級や全経上級の問題を解く上で必要になってくる、「割引計算」の効率的な電卓の使い方で、両メーカーで、打ち方が異なってきます。
ここでは、その打ち方について、説明致します。

例題

毎期一定額ずつキャッシュ･フローが生じる場合（例えば、リース取引、キャッシュ・フロー見積法、減損会計の問題で必要になってきます）

SHARP（シャープ）タイプの場合

STEP1
将来キャッシュ・フロー（１年分）を入力する。
STEP2
「÷」を押し、「１＋割引率」を入力する。
STEP3
割引く回数分だけ「＝」を繰り返す。
STEP4
最後に「GT」を押す。

CASIO（カシオ）タイプの場合

STEP1
「１＋割引率」を入力し、「÷」を２回押す。
STEP2
将来キャッシュ・フロー（１年分）を入力する。
STEP3
割引く回数分だけ「＝」を繰り返す。
STEP4
最後に「GT」を押す。

最後に

上記の電卓の使い方は、一定以上の難易度の試験にならないと使わないかもしれません。しかし、日商簿記検定１級や全経上級、さらには、税理士試験や公認会計士試験にも利用できる使い方です。この方法によると、一から電卓を叩いて「M+」「MR」で計算するよりもケアレスミスも少なく、しかも短時間で計算できます。
一定以上の難易度の試験になってくると、電卓の使い方が非常に重要になってきます。これにより、ミスも減らせ、また、問題を解く時間も増えるからです。電卓は本試験に持ち込める唯一に近い「武器」となります。この武器を上手く利用して、ぜひ合格を勝ち取っていきましょう！

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